『Clockwork Angels』Rush

Clockwork Angels

Clockwork Angels

ファンにとっては,この2年間待って待って,待ちくたびれたかもしれないw…満を持してようやくリリースされた,これが記念すべき20作目のスタジオアルバム。
最近,コンセプトアルバムを発表するバンドが不思議と多いのだけど…知的なロックミュージシャンたちの思考回路って,どこか見えないところでシンクロしてたりするんだろうか,なぁんて!?

でも正直に書くと…Dream Theaterの新譜の時と同じで,最初の1週間くらいは繰り返し聴いてもなかなかアタマに入らず,いまひとつピンとこなかった。
受け止めきれない自分がいた。いや単に,その「理解する能力」が不足しているだけ…ってことなんですけどねww(^^;;

それにしても…老いてますます(失礼を承知の上で!w)「エネルギッシュな」このサウンドはどうだ!
先行で出ていた「Caravan」や「BU2B」などを聴いても,ある程度予想できたことではあるけれど…「ヘヴィさ」という点でも,歴代のRush作品のなかで一,二を争うものになっているかもしれない。
緻密なアレンジのなか,随所に聴かれる「ゲディ節」ともいえるw歌い回しは今回も健在だし,ニールのドラミングも,相変わらず練りに練り込まれていて寸分の隙もない。(今回は多少「即興的に」録った部分もあるそうだけど)ホントにドラマー目線で聴いても(日本語的にヘン?w)カンペキすぎてもはや溜息しか出てこない。はぁぁぁ……

…と,ようやく「ジワジワきだした」ところで,このレビューも書いてみようと♪w

これぞ真の「プロフェッショナル」…というものだろう。
トリオの限界に常に挑み続け,35年を超えるキャリアを重ねてなお,こんなに「瑞々しい」音をファンの元に届けてくれる…

本国カナダではアルバムチャート初登場1位,米国ビルボードでも初登場2位。
こういう,決してお気楽ではない,お世辞にも「わかりやすい」とはいえない音楽が,当たり前のように受け入れられ,普通に「売れる」ということにも,改めて驚かされる。
これもまた,彼我の音楽文化,ロック文化の「差」なんだろうか…!?