オーディオ今昔

もう完全に「昔話ウィーク」になってます…
昨日のエントリー。当たり前のように「ダビングしてもらったカセットテープ」と書いたけど…そもそもそのダビング元のソースって,たぶんCDじゃなくて,LPなんだよね!?
まだCDは普及途上で,MDは登場すらしていなかった。DATはあったかも…確か当時,高校の音楽の先生が,いち早く音楽室に導入して大層自慢してたような記憶が。
たぶん,初めて買ったCDは…その高校の頃,Deep Purpleの『Machine Head』だったと思う。値段は3,200円。今で言うと4,000円くらいの感覚だろうか。やっぱり,ちょっと高いなぁ…という印象があったけど,結果としてそれ以降,LPはたぶん1枚も買っていない。でもカセットテープには,それからも随分長いこと世話になった。実は自分,MDを1度も使ったことがない(!)…たぶん,これからも使うことはなさそうだ。もうiPodもあるからね…
 
他の分野でもそうであるように“そこそこの高品質を,誰もがより手軽に扱える”ようになったという点では,デジタル化の功績も確かに大きいものがある。でも,LPには本来,CDが切り捨ててしまった情報も記録されているのだ。それを知っている人達のあいだで,アナログは滅びることなく根強く愛され続け…昨今のアナログオーディオ再評価に繋がっている。
手をかければ,それが音となって返ってくる。
音とは,本来アナログ信号である。1度デジタルデータに変換された信号は,人間の耳に聴こえるように再びアナログに戻さなくてはならない。厳密に言えば,その過程で,少なくとも2回のロスが生じることになる。
 
それでも,世の中は確実にデジタル化の方向に進んでいる。
LPとカセットテープから,CDとMDへ。そして…iTunesiPodAppleのプレスリリースによると,iTunes Storeが遂に,全米最大手の音楽小売業者になったという。*1
簡便さは確実に高まる一方,それは必ずしも,音質の向上には繋がっていないという事実。まぁ,劣化してるとまでは言わないけど…音声圧縮の技術だって,もっと進化するはずだし。そのへんはポジティブに考えたい。
現在を否定して,過去に拘泥する偏屈オヤジにはなりたくないからね。
もっとも,こんな昔話を延々ブログで書いてる時点で,もう十分オヤジだけど…