The sound of silence.

テレビがうるさい。
ってのは,前にも1回書いた事があるんだけど*1…このうるささは,時に本当に暴力的にすら感じられる。
時代はハイビジョンだ,薄型ワイドだというけれど,ただ映像がキレイになるだけだったら,逆に地デジ移行とともに「TVのない生活」を考えてみるのも悪くないかも。情報ならWebの方が早い。まぁこんな人間は少数派だから,マーケット的には無視できるんだろう。
とはいえ,自分も音楽番組やスポーツ中継(最近は演出過剰なのも多いが)なんかはよく見るし,見たいものがある時は,見れる方がありがたいのも確かで。そこまで禁欲的な人間でもないし。
 
ただ,少し前までは自分も,いわゆるリビングシアターみたいなものに憧れてたんだけど…もうそれはいいや,って感じ。むしろ,テレビは脇役でいい。そして,リビングにはピアノや,今時あえてオーディオ(ミニコンポとかじゃなく)を据えて「音楽が主役」の空間に…という思いの方が強くなってきた。
 
そういえば,こないだの「のだめカンタービレ」で,バスの中で譜読みをしているのだめが,乗客のケイタイの着信音にキレかかるシーンがあったけど…まぁあれは極端な例としても(笑)この騒音に囲まれた現代の風景を,ある意味よく表現していたかもしれない。
音楽にとっても,静寂というのは実は重要な要素だ。無音の瞬間があるからこそ,逆に1つ1つの音が引き立ついう側面もある。
あの有名な,ジョン・ケージの『4分33秒』という作品も,本来は「完全な無音など(空気がある以上)存在しないのだ」という意味なのだろうけど…今なら,また違った“聴き方”が出来るのかもしれない,なぁんて思ったり!?

*1:id:powergodd:20060123