『Living History』Earl Wild ★★★★

ワイルド リヴィング・ヒストリー[J
 
Amazonで注文してたCDが届く。これまた,ちょっとマニアックな1枚かも?
アメリカのピアニストというと,何となくジャズの方を思い浮かべてしまうんだけど…こちらはバリバリのクラシック,それも90歳を迎えた今なお現役を続ける最長老の1人である。
http://www.earlwild.com/jp/(日本語版オフィシャルサイト)
これは,昨年リリースされた現時点で最新の録音。サイトの“Recordings”コーナーからは,多くの音源が試聴できるようになってるので,興味のあるかたはどうぞ。
 
一昨年にリリースされた,88歳記念のアルバムでは,「まだ若いモンには負けん」といった感じの,熱気ムンムンな演奏が聴かれるけれども,こちらは一転して,実に渋い選曲で,味わい深い内容になっている。
それにしても,ピアノの鍵盤の数より多くの歳を重ね,なおこれだけ指が回るとは…若い頃は,さぞやその名の通りブイブイ言わせてゐたのであらう(違
 
ピアノは,以前から何度かここでも触れているカワイのSK-EX。氏は,アメリカのBaldwinというピアノを愛用していたそうだが,あるコンクールで聴いたSK-EXの音を大変気に入ったらしく,最近の録音や演奏会ではカワイを使っているようだ。まぁ,それもこのCDを買う動機の1つだったのだけど。
すごく好きな音色だし,本当にいいピアノだと思うのだけど…スタインウェイヤマハと比べて,お目にかかる機会が非常に少ないのが残念なところ(もっとも,生産台数も少ないと思われるが)
そういえば,つい先日,カワイの2代目の社長だった河合滋氏が亡くなったと聞く。
果たして“Shigeru Kawai”は,21世紀の名器としてその名を残すだろうか?*1