宝塚記念:回顧

…どうだっ! 見たかこの末脚を!!
素晴らしい。信じてはいたけど…まだ夢を見てるみたいだ。
ハーツクライなんて買っちゃいなかったけど(笑)終わってみれば4歳馬のワンツー。世代交代…といえるかどうかは微妙だけど,やはり若い力というのは侮れない,ということか。
昨年の有馬記念,ロブロイとタップで決まった馬連は12.4倍。それが今回は2.7倍。有馬で買った人は勝ち組。そして今回大勝負した人は負け組。競馬とは難しいものである…
 
4コーナー過ぎからは,もうスイープしか見ていなかったので,ロブロイの不利がどれほどのものだったのか,ちょっとわからないのだけど…とにかく,最大の勝因はスタート。あんなにバッチリ決めたスイープを未だかつて見たことがないくらい,今日は完璧だった。道中も,いつもの最後方ではなく中団を折り合って進み,4コーナーではもう好位置までとりついていた。長いと思われた2200mで,終わってみれば正攻法の横綱相撲とさえ言えるほどの内容。思えば昨年,2400mのオークスでも,中団からの競馬で2着に入るという意外な一面を見せていた。追い込み一辺倒のように見えるのは,単にゲートの出が悪いだけだったのかもしれない。
デビュー以来掲示板を外したことはなく,負けたレースでも勝ち馬との差はわずか。ラスト3ハロンのタイムは常にメンバー中1位か2位。その馬が,安田記念は10番人気。そこでも2着に入って力を証明したにもかかわらず,またもや11番人気とは…彼女に代わって,ひとこと言わせてもらおう。
「もう,どこ見てんのよ!!」
 
エンドスウィープはすでに他界。短距離系のイメージも強いが,中距離への適応力とあの豪脚は,むしろ母の父ダンシングブレーヴ(1986年の凱旋門賞を制した歴史的名馬)譲りかもしれない。そして祖母の父トウショウボーイは,1977年の宝塚記念を制している。
もしかすると,最後の直線,天国からそのトウショウボーイが,そっと後押しをしてくれたのかも…なんてセンチなことを書きたくなるくらい,今日はもう酔っている(笑)
 
39年ぶり,史上2頭目牝馬による春のグランプリ制覇。その歴史的瞬間を,勝ち馬とともに分かち合えたのだから,もう最高の気分と言わずして何と言おう。
いやーもう,本当に嬉しいっ!…おめでとう,スイープトウショウ!!