本日のお買い上げ

『Nostradamus』Judas Priest ★★★★☆
Nostradamus (Bril)
 
遅ればせながらようやく。
まぁ,今更レビューってのもアレですけど…これはこれでアリなんじゃないかなと。
もはやキャリアの晩年にさしかかった重鎮,大御所でありながら…初の2枚組,そしてコンセプトアルバムに挑むという,その気概自体が素晴らしいと思うわけです。
この湿っぽい,どんよりと曇った感じの空気感。元々,かつてのJudas Priestは,こういう世界観を持ったバンドだったのである。それが,時代とともに鋼鉄の鎧を身にまとい,煙と炎を吐き散らすメタル・モンスターへと変貌を遂げていくことになるわけで。
そのメタル・ゴッドの魔力で,16世紀の偉人ノストラダムスを現代に化けて蘇らせたのが(笑)…本作ということになるだろうか。
 
名盤と謳われる『Sad Wings of Destiny』から32年。その“再来”といった見方もされているけれど…サウンドはよりモダンで濃密に。そしてスケールはより壮大に。積み重ねられたバンドの歴史を感じさせる,これまた「古くて新しい」作品といえるかもしれない。
 
もしかしたら,このアルバムによって,『Priest in the East』*1の中で黄色い歓声を上げていた,昔の女性ファンが戻って…いや,こないか(笑)
もっとも,彼女達も,今は結構なお年になっているはずですが…

*1:1979年発表のライブ・アルバム。日本以外では『Unleashed in the East』というタイトルでリリースされている。