古くて新しい…BACH

BS2「クラシック倶楽部」平野公崇のバッハプロジェクトを見る。
バッハの作品をサックスで即興演奏するという,一風変わったスタイル。チェンバロなどの楽器を交えたアンサンブルでも,やはり即興を交え,古風なサウンドでありながら,その演奏にはどこかジャズのような雰囲気も感じられて,とても興味深かった。
まぁこれも,バッハとか,あるいはモーツァルトならアリかな…と思えるところもあって,もしベートーヴェンなんかでコレをやったら,たぶん破綻する…ってか,ベートーヴェンに顔向けできない。あ,でもRAINBOWはやってたっけ…(笑)
 
音楽がシンプルだからこそ,こういう演奏スタイルも受け入れることができるし,バッハやモーツァルト自身が,即興演奏の達人でもあった。でも,その後のクラシック音楽は,どんどん複雑かつ高度に作り込まれていくようになり,即興の入り込む余地がなくなってしまう。
以前,クラシックでの慣例のひとつになっている「暗譜」について,素朴な疑問を書いたことがあったけど(*1)…「楽譜を見ながら,即興で」演奏するのと,「暗譜で,楽譜の通りに」演奏するのとでは,もうまるで正反対のようにも思える。
自分には,前者のスタイルの方が,ずっとクールで魅力的にも思えるんだけど…

*1:id:powergodd:20070921