本日のお買い上げ

J.S.バッハ平均律クラヴィーア曲集スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ) ★★★★★
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 全曲
 
5,000円分の商品券をもらったんで,さて何に使おうか…やっぱり音楽に使おう!
ってことで,気合い入れて4枚組ゲット。1,300円は自分で出しました(笑)
まぁ,別にクラシックでなくてもいいのだけど,本格的にピアノを聴き込もうと思うと,やっぱりどうしてもこっちに来ちゃいますね…
 
バッハの時代には,現代のようなピアノはなかったから,この「平均律」も,本来はチェンバロなのだけど,ピアノによる演奏も多く,なかでもこのリヒテルの録音は有名。
なおこの作品,以前紹介した「ピアニストガイド」という本には,ヤマハのピアノを使ったと書かれているが,CDジャケットの裏にも,解説にもベーゼンドルファー使用とあるので,多分こちらが正しいのだろう。聴いてても,この柔らかく深みのある音は,ちょっとYAMAHAとは思えないけど…
 
全体的に,ややノイズが多く,鮮明さにも欠ける(これでもデジタルリマスター版なのだが)音ではあるが,ふくよかに響く音色で,淡々と紡がれる前奏曲とフーガの数々を聴いていると,ある種の神々しさみたいなものを感じる。リヒテルの演奏は,あくまで超然としており,邪念や野心といったものを全て取り去った,純粋なる音楽との対話である。それは,音楽におけるある種の極みに到達したバッハの思念との対話…でもあるのかもしれない。ザルツブルグのクレスハイム宮殿というロケーションも,そのムードを一層引き立てているかのようだ。
 
とにかくボリュームたっぷりで,とくに対位法の理論なんかは,ちゃんと勉強してないし未だに全然わかってないけど…その一方で,ものすごく“スピリチュアルな”作品でもあると思う。
わかってないから,バッハを聴く資格はない,なんてことはないはずでしょ?