一夜明けて…

少し,冷静に考えてみる。
自民党圧勝,民主党惨敗。明暗くっきり分かれた中で,共産党現有議席を保持。もしかしたら議席なくなって解散まであるかも…とも言われた社民党は,意外にも(?)議席を増やしている。これを見ると,わずかながらホッとする。
議論は必要だ。反対意見や少数意見を,握りつぶしてしまってはいけない。
 
ちょっとアバウトかもしれないけど,自分は国内の問題に関しては「どこがやっても大差ない」と思っているので,外交,とくにイラク北朝鮮問題,憲法9条,中国や韓国との関係…といった点を,投票の判断材料にした。
この点で,民主党の主張は,世論と同じ方向を向いていたはずなのに,それを全然票に取り込めなかったのも情けない。アメリカに取り入るばかりで,同じアジアの隣国とまともに話もできないような国がどうして愛せるのか。
今回の大敗で,色々風当たりも強いようだけど,“改革”の中身を問わず,表面的なフレーズだけで圧勝しまった自民党だって,実際そんなに違わないんじゃないかと思ってしまうのだが…
 
小泉改革とは“庶民に冷たい改革”だと思う。アメリカ的な,本当の意味での競争社会。勝った者だけが幸せになり,敗れた者は行き場を失う…
これまで日本は“みんなで少しずつ幸せになろうよ”という形で,この60年間やってきたわけだけど,そういう“改革”に,今回国民は自らOKを出したわけだから,国民自身の意識改革も必要になる。みんな本当に,そこまで考えて,その覚悟で,自民党に1票を投じたのだろうか?
改革の波に飲み込まれないように,“強く”生きていかなくてはいけない。
 
与党で全議席の3分の2という,ほとんど一党独裁にも近いような強力な態勢が出来たわけで,本当にこれからこの“小泉党”が何をやっていくのかを,国民はしっかり監視しなきゃいけない。そうやって,国民の関心が以前よりも高まり,政治を見る目が厳しくなっていくのなら,この選挙も無意味ではなかったのだろう…